マス・カスタマイゼーションを支える
インターチェンジ・モールド
今日の顧客のさまざまなニーズに対応するため、マス・カスタマイゼーションの必要性が高まっていますが、モノづくりの現場では、使用する部品の種類やそれに必要な金型の数が増え、正に小ロット多品種をいかに効率良く、経済的に進めるかが成功のカギになっています。
その1つの有効な方法が製品のシリーズ化です。例えばパソコンを見ると共有の外装部品を使用し、機種によって異なる使用部分(例えば入出力のインターフェイス部)だけをそれぞれの機種で変更する事により、マス・カスタマイゼーションによる部品点数のアップを最小限にし、開発費、金型費、部品費を抑えることができます。
例えば先述の入出力インターフェイス部のみ各機種で変える場合、金型技術においては共有の外装パーツの金型を使用し、インターフェイスの形状部分だけ専用の入れ子にして機種毎に切り替えるインターチェンジ・モールド(入れ子替え、駒交換ともいいます)という手法が有ります。
プロトラブズの射出成形サービスでもこの手法を採ることができ、製品のシリーズ化を狙う商品企画においては金型費を抑えるご提案が可能です。
次のような上下2パーツで構成される製品でインターフェイス部が異なる2 種類を製造、販売する企画を想定した場合、
1)それぞれの機種について専用の金型を製作する
2)インターチェンジモールドで本体の金型は共通使用、インターフェイス部だけ入れ子にし、それぞれの機種を切り替える
の2つのケースのコストを比較してみます。

2型製作 | ||
Bottom Cover ver.1 | 金型費 | ¥950,000 |
Bottom Cover ver.2 | 金型費 | ¥950,000 |
合計 | ¥1,900,000 |
インターチェンジモールドにすると...
インターチェンジ・モールド | |||
Bottom Cover ver.1 | 金型費 | ¥950,000 | |
Bottom Cover ver.2 | 入れ子費 | ¥165,000 | |
合計 | ¥1,115,000 | (-¥785,000) |
およそ40%のコストダウンが可能!
メリット
- 製品のマス・カスタマイゼーション、シリーズ化対応の場合、仕様の異なる部分を入れ子にすることにより、トータルの金型費を抑えることができます。
注意事項
- 入れ子を使用した場合は分割線が発生します。外観部品の場合は注意が必要です。
ご依頼方法
3Dデータをアップロードいただく際のコメント欄に「インターチェンジ・モールド希望」とご記載いただき、入れ子により切り替えたい形状、範囲が分かる資料をPDFファイル等で同時にアップロードください。いただきました情報を基に対応を検討し、実現のための課題のフィードバック(もし有れば)、見積もりを提示させていただきます。
詳細につきましては営業担当者にご相談ください。
