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樹脂材料の選定方法~材料特性と内部構造を理解する~


樹脂材料の選定方法について

材料選定は難しい作業かもしれません。まず、その理由として、基本的な材料の内部構造と特性の関係性がきちんと理解されないことが挙げられます。次に、通常、用途ごとに正確な要件を定義できるほど十分な時間を取れることはなく、そのような注意が払われることもありません。これら2 つの関門をクリアできたとしても、材料の正確な特性データを見つけることは難しいかもしれません。

現在ある様々な材料データベースを合計すると、85,000 種類以上の商用樹脂材がリストアップされています。実際に90,000 種類以上あるでしょう。この膨大な選択肢は、約45 種類のポリマーか混合材に分類できます。さらに、この45 種類は大きく分けて、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂に分類することができます。最初に市場に登場したポリマーは熱硬化性樹脂ですが、現在では一般市場での需要は熱可塑性樹脂が約8 ~ 9 割程度を占めています。そこで、本資料では熱可塑性樹脂に注目します。

 

材料物性表

一般的な材料物性表には、常温で計測された性能特性しか記載されていません。また、記載されている性能特性は、材料が破壊する数値であり、樹脂製品では受け入れられないものです。降伏張力や破断伸びは一般的に検討される材料性能データですが、樹脂パーツに負荷をかけた結果、降伏や破断が発生するというのは必要とされている結果ではありません。

各用途に適切な材料を選定するには、ひとつひとつは性能的に満たしていないものの、幅広い情報源からのデータを取りまとめる必要があります。物性表は主な情報源であり、ここからできる限りの情報を取得するべきです。

各材料メーカーが公表している設計マニュアルや使用上の注意点からも、物性表にはない詳しい情報を得られるかもしれません。一般的に商用材に比べ、高性能な加工材や特殊材料の方が、補足情報が提供されていることが多いです。

本資料は、パーツの定量分析、負荷・応力・ひずみ・環境の判断、また、分析結果に基づく最適な材料選定を計画している技術者を対象に作成されています。人命保護に関わる場合や、信頼性や機能が絶対的に必要とされる場合は、すべてのパーツの技術分析を行った上で材料を選定してください。本資料を最後までご覧いただき、様々な関係因子・環境・用途が材料選定に与える影響への理解の一助となれば幸いです。

 

短期使用時の最大温度を理解する

短期使用時の最大温度は、おそらく物性表で最も重要な数値です。荷重たわみ温度 (DTUL)、あるいは熱変形温度 (HDT) とも呼ばれる数値です。また、それに関連するパラメーターとして、ビカット軟化点があります。荷重たわみ温度は力学的変形を示し、ビカット軟化点はポリマーの実際の融点や軟化点に近いパラメーターであるため、通常は、ビカット軟化点の方が高い数値になります。ガラス繊維で強化されたPBT のような半結晶性の材料の場合、これらすべての値はポリマーの結晶融点である223℃ (435°F) に非常に近い数字となります。少しでもこの温度を上回ることのある用途では、このポリマーは選択肢から除外されます。

ガラス等の強化材が含まれるか否かに関わらず非晶性ポリマーの最大温度要件も荷重たわみ温度や熱変形温度から導くことができます。たとえば、強化材無しのポリカーボネートの場合、荷重たわみ温度はグレードにより130 ~ 140℃です。ビカット軟化点が提供されている場合は、これより少し高い数値が最大温度になります。非晶性ポリマーでは、硬化時に結晶化が起こらないため、融点はありません。その代わりに、「ガラス転移点」と呼ばれる温度があります。これは非晶性樹脂が耐性を失う温度です。動的機械法で測定すると、ポリカーボネートのガラス転移点は一般的に約153℃です。試験片の形状や荷重たわみ温度の測定方法により誤差はありますが、ビカット軟化点よりも数度高いか、荷重たわみ温度よりも10 ~ 20℃高い数値です。長期的な耐熱用途の性能特性としてビカット軟化点や荷重たわみ温度を検討することはできません。ただし、分単位の短期的な耐熱性の評価には使えます。使用する環境温度がこれらの値を上回る用途では、他にどのような性能があろうとも、その材料は選択肢から除外されます。

 

降伏強度と張力

材料に常時応力がかかる長期的性能については、「クリープ強さ」と呼ばれるパラメーターを検討します。定期的に応力がかかる場合は、繰り返し応力値を検討します。応力・時間・温度の関係は複雑で、材料に負荷がかかる場合の長期的特性を適切に判断するために必要なデータが手に入らないことも珍しくありません。この場合も、物性表から最大温度を調べることはできます。また、応力が加わったことで塑性変形しながら破壊する延性材料では、最大温度がその材料の降伏強度であり、応力が加わったことで塑性変形せずに破壊する脆性材料では、破断応力値が最大温度に相当します。どちらも、材料が致命的に破損する温度を意味します。これらの値を上回る応力やひずみが発生する環境下では、短期的用途でも、その材料は選択肢から除外されます。長期的な温度の影響を検討する前に、まずは、このように簡単なふるいにかける必要があります。

 

応力と温度の関係性を理解する

長期的に高温下で使用する場合の性能を予測するには、複数のデータ値を確認しなければなりません。特定材料の温度特性と力学的特性の関数に基づき、温度の上昇や製品の見込み寿命の長さに伴い、材料に認められる許容応力レベルは低くなります。短期的性能と長期的性能の相関関係から、一般的に熱可塑性樹脂の長期使用応力レベルは、短期的降伏または破断強度のおおよそ20 ~ 40% であることが分かっています。ガラス繊維を含有していない材料ではこの割合が低く、含有している材料であれば高くなる傾向があります。また、特定製品では、安全率が考慮されることで、これらの値はさらに低くなり、使用環境の温度が荷重たわみ温度に近ければ、維持可能な使用応力は物性表の値の3 ~ 5% 程度にしかならないことも考えられます。一部の物性表には、複数の温度下の引張強度や係数値などを提供しているものもあります。このようなデータがあれば、推測の手間を大幅に省くことができます。表1 は、ガラス強化材を含有したナイロン6/6 の複数の温度下の引張強度をまとめたものです。

 

温度 (°F) 張力 (psi)
-40 36500
73 30000
171 17500
250 12500

表1:43%ガラス強化材ナイロンの張力と係数値

温度と劣化の関係性を理解する

すべてのポリマーは長期的酸素感受性を有し、温度が高いほどこの感度も高くなります。時間に伴う劣化は、「相対温度指標」(RTI) と呼ばれる特性で表すことができます。この値は、Underwriters Laboratories が管理する必須試験から導かれるものです。現時点では、これがポリマーの力学的特性と電気的特性に関わる劣化長期的影響を測定する最適な方法です。相対温度指標の試験項目として、機械・熱・電気特性などの主な基本特性を測定するところから始めます。その後、試験片を複数の温度下で劣化させ、基本特性が半減するまで監視します。3 ~ 4 種類の温度下で劣化させる場合、特性が半減し破損するまでの時間の対数は逆温度の関数として測定し、そのデータ点を直線に当てはめることができます。この線を外挿して標準時間 ( 一般的に約8年) を導き、標準時間で破損が予想される温度が相対温度指標です。大多数の熱可塑性樹脂では、相対温度指標値は荷重たわみ温度やビカット軟化点よりも低くなります。しかし、PTFE のような優れた酸化安定度や柔軟性を持つ軟質材では、相対温度指標が荷重たわみ温度より高いこともあります。相対温度指標値は、時間経過による劣化が主な懸念事項である長期的性能を予測する際に検討するパラメーターです。

時間経過による劣化プロセスは、劣化と温度の関係性を示す経験則に従っています。温度が10℃上昇するごとに劣化率は倍に上がります。これは指数関係なので、温度が20℃上昇すれば劣化は2 の2 乗= 4 倍の速さで進行し、30℃上昇すれば2 の3 乗= 8 倍の速さで進行します。相対温度指標は、約8年間という期間に対して指標化されているため、相対温度指標より10℃高い温度下では4 年間、20℃高い温度下では2 年間、30℃高い温度下では1 年間と予測することができます。また、研究から実際の加速係数は1.8 ~ 2.5 の範囲であることが分かっているため、この計算には安全率を組み込むべきでしょう。

 

係数

ほぼすべての物性表には係数が記載されています。大抵は、張力係数や曲げ弾性率として記載されています。この係数は、応力とひずみの関係を表す剛性値として考えることができます。大抵の場合、この係数は応力- ひずみ曲線の直線部分から導きます。ひずみが小さすぎると、直線にならないことも珍しくありません。図1 は、ガラス強化材ナイロン6/6 の応力- ひずみ曲線の原点付近を拡大したものです。この材料の常温下での係数は、10600 MPa (1,537,000 psi) ですが、このグラフでは、応力- ひずみの計測値が0.4% あたりで直線から逸れ始めていることが分かります。この地点以降、応力の増加に応じて、ひずみの増加率も高くなっています。図2 は、係数線の傾きは物性表の値を反映しているものの、原点~降伏点を繋ぐ線の実質的な傾きは、物性表の値の40% 程度であることを示しています。そのため、材料選択の判断要素としてこの係数を考慮する場合は、応力- ひずみ曲線上において想定される応力値の範囲を把握することが重要になります。

応力が降伏点に近いほど、製品に見込まれる寿命は短くなります。表2 は、2 種類の温度下におけるポリカーボネート材の最大許容応力を時間の関数として示したものです。1 時間に満たない超短期間では、最大応力は特定温度の降伏点とほぼ同じです。負荷がかかった状態での使用時間が増すごとに、許容応力の最大値は低くなります。

図1:43%ガラス繊維強化ナイロン6/6の応力 -ひずみ曲線の原点付近

図2: 43%ガラス繊維強化ナイロン6/6の応力 -ひずみ曲線の全体図

時間
(1時間)
23℃時の使用応力 (psi) 60℃時の使用応力 (psi)
0.01 9200 7200
0.1 8850 7000
1 8450 6850
10 8080 6450
100 7700 6050
1000 7425 5800
10000 7100 5100

表2:2種類の温度下の時間の関数としてのポリカーボネートの最大使用応力

応力割れ
̶ 樹脂パーツで最も多い破損の原因

使用環境下で化学薬品が存在していると、最大許容応力が低下し、「応力割れ」と呼ばれる現象が引き起こされる場合があります。表3 は表2 と同じポリカーボネートの最大許容応力を示したものです。常時応力があることに加え、応力割れの原因となる薬品類も存在しています。この表から、化学薬品が存在しない場合と比較し、化学薬品の存在によって材料の力学的能力が低下していることが分かります。このように樹脂が応力下で薬品類と接触し、亀裂など発生する現象を環境応力割れ(ESC) と言い、樹脂パーツが破損する最も多い原因となっています。

 

ひずみ速度が係数と降伏応力に与える影響

一部の材料特性は、ひずみ速度に依存しています。図3 が示す通り、材料に負荷がかかる割合は、係数や降伏応力に影響します。ひずみ速度が速ければ、係数や降伏応力の値も大きくな

ります。すべての材料メーカーが同一のひずみ速度を試験に適用していることが理想ですが、必ずしもそのようにはいきません。このようなばらつきが原因で、物性表の特性に明らかな誤差が生まれている可能性があります。

図3:ひずみ速度がポリプロピレンの応力-ひずみ特性に与える影響

時間
(1時間)
23℃時の使用応力 (psi) 60℃時の使用応力 (psi)
0.01 7900 5050
0.1 7400 4000
1 6800 3150
10 6050 2400
100 5400 1990
1000 4800 1575
10000 4200 1200

表3:応力割れ因子が存在する2つの温度下のポリカーボネートの最大許容応力

温度に伴う係数変化

係数は、温度に伴い変化します。表1 のように、物性表に複数の温度下の係数が記載されている場合、その材料の性質について、より適正なデータを導くことができます。ただし、4 種類以上の温度下のデータが提供されていることはまれで、温度の範囲も150 ~ 200℃と幅広いため、温度ごとの違いや、この温度範囲外の温度特性はほとんど分かりません。これらを測定する方法として動的機械分析 (DMA) という測定方法があり、幅広い温度範囲の係数を継続的に測定することが可能です。図4 は、非晶性樹脂の一種であるポリカーボネートと半結晶性樹脂の一種であるナイロン6 の係数と温度の関係を示した曲線です。これら2 つの材料は、それぞれの構造体に典型的な特性を持っています。どちらの材料にも、その構造体の非晶質部分の分子活動開始時を示すガラス転移 点があります。非晶性ポリカーボネートでは、ガラス転移の結果、比較的狭い温度範囲で有益な力学的特性がすべて完全に失われます。一方、ナイロンでは、係数は大幅に低下するものの致命的ではなく、常温時の20% ほどの性能が保たれます。これは、ポリマーの結晶構造の働きが異なるためです。すべての非晶性樹脂が、ポリカーボネートと同じように温度の影響を受けており、すべての半結晶樹脂 が、ナイロンの性質に近い温度との関係性を示しています。

 

図4:非晶性樹脂と半結晶性樹脂の係数と温度の関係

衝撃抵抗

衝撃抵抗試験や結果報告にはさまざま方法が採用されているため、一般的な物性表の数値からだけでは衝撃性能を評価することが難しくなっています。 衝撃抵抗を評価する最も一般的な試験方法は、アイゾット衝撃試験と言われる方法で、鋭い切欠きを入れた試験片に衝撃を加え、試験片の靭性を評価する試験方法となります。

材料ごとに切欠き感度が異なるため、アイゾットの最小切欠き半径により延性の誤差が広がることは珍しくありません。たとえば、ポリカーボネートと非晶性PET ポリエステルは、両方とも優れた実用的な強靭性を備えています。PET ポリエステルは、ポリカーボネートよりも切欠き脆性が高いため、常温下でのポリカーボネートのアイゾット衝撃値は、一部のグレードのPET ポリエステルよりも遥かに高く、ポリカーボネートの方が遥かに耐衝撃性が高い材料であるかのような印象を与えます。様々な衝撃試験からの結果を取得することができれば、衝撃性能をより詳しく理解することができます。

ガードナー衝撃試験や他の落槍衝撃試験などで更なる耐衝撃性の情報を得ることができます。これらの試験では、 集中的に応力を与えることなくパーツの損傷度合いを検証できるため、より要件に合う樹脂選定が可能になる場合があります。

衝撃特性もまた、温度の影響を受け易く、温度が低いと材料脆性が高くなり、延性から脆性への変化が急激に起こる可能性があります。すべての材料で導くことはできないかもしれませんが、調査によって貴重なデータを得ることは可能です。図5 は、様々なグレードのポリカーボネートのアイゾット衝撃特性を温度の関数として表したものです。これらの結果は、温度低下の関数として、一般的な延性から脆性への急激遷移特性を示し、延性から脆性への遷移性能がポリマーの分子質量と関係していることを示しています。メルトフローレートの低さは、分子の平均質量の高さに関係しています。この特性は、衝撃性能遷移点に大きく影響します。

 

図5:分子質量がポリカーボネートの延性・脆性遷移温度に与える影響

メルトフローレート

メルトフローレートは、ほとんどの物性表にみられるパラメーターです。材料の重要な性質の一面を数値で表すことを目的としています。メルトフローレートは、成形時の溶融した材料の流動度合いの目安として検討する数値です。メルトフローレートの値で重要なのは、ポリマー分子の平均質量との関係性です。メルトフローレート値の低さは、材料の平均分子質量が高いことを意味し、分子質量が高い場合は、特に衝撃抵抗、クリープおよび疲労性能、バリア特性などの特性が高いことを意味します。

メルトフローレートに基づく材料比較は、同じポリマー族である場合に限り有効です。また、一部の材料は複数の条件下で試験されています。たとえばABS の場合、様々な温度や負荷条件下で材料試験を行うことができます。表4 は、こうした試験条件・結果の誤差をまとめたものです。グレードが異なる材料を比較する場合は、試験パラメーターに注目し、適宜調節することが重要です。

 

試験条件 メルトフローレート値
(10分あたりのグラム数)
200℃/5.0kg 1.5
230℃/3.8kg 4.5
220℃/10.0kg 18.0

表4:試験条件がABSのメルトフローレートに与える影響

その他の材料特性

温度や力学的特性以外の性質が重要となってくる用途もあります。たとえば、比誘電率や強度、表面抵抗と体積抵抗、熱膨張率などの電気特性です。一般的に、熱膨張率は、-30℃~ +30℃の温度下で計測されます。ただし、表5 に記されるように、複数の温度幅のデータを提供している材料メーカーもいます。このような詳しいデータがあれば、これらの特性も温度の影響を受け、温度の上昇に伴い増加する傾向であることが分かります。

具体的に静電気の消散を目的として作られた化合物や、炭素・ステンレススチールなどの材料を加えることで伝導性のある化合物の場合を除き、一般的に樹脂は非常に優れた電気絶縁体と考えられています。そのため、ほとんどの材料の表面抵抗率と体積抵抗率は1010 ~ 1016Ω又はΩ・cm と非常に高くなっています。材料に持続的に電気応力がかかると最終的に絶縁破壊する可能性があります。この特性は、適用される電圧の高さが影響します。おそらく一般的な物性表に記載される特性から導くことが最も効率的です。

 

温度範囲 (°F) 熱線膨張係数 (in/in/°F)
-40 to 73 0.000034
73 to 131 0.000044
131 to 320 0.000071

表5:様々な温度下の43%ガラス繊維強化ナイロン6/6の熱膨張率

簡単な選定方法

コンサルタントが材料を提案する場合は、通常、パーツの用途要件を完全に理解し、パーツの3D モデルの設計分析を行います。材料選択のためにパーツを切削加工などで完全加工する方法もあります。材料加工工程を省き、データだけで材料を選択してしまいたいのであれば、次に挙げるものを試してみる価値はあるでしょう。

  1. ABS は、非常に多くの用途で使われています。価格が手ごろで剛性もあり、比較的頑丈で、意匠性にも対応しやすいです。融点は比較的低目となります。
  2. 外観要求が低く、コストメリットが優先される場合は、ポリプロピレン (PP) をお試しください。
  3. ABS よりも剛性・耐熱性が求められる場合は、ポリカーボネート (PC) をお試しください。ただし、樹脂パーツの製品設計ルールから外れるにしたがって、期待される性能はABS より劣ってしまう可能性があります。
  4. 外観要求が高く、透明性が必要な場合はPMMAやPCなどが該当いたします。透過度や意匠性ではPMMA、耐衝撃性ではPCが優れていますので、それぞれお試しください。

 

二色成形とインサート成形を使用する理由

二色成形は、一般の射出成形よりも複雑な設計、加工、材料選択を必要としますが、以下に示す大きな利点があります。

  • 材料を組み合わせることで、単一樹脂では実現できない特性が得られます。
  • 組み立ての手間を省き、時間と費用を節約できます。
  • 組み立て工程では採用できない方法で材料を接着させることができます。 また、接着剤を使用しないことで環境面において優位性があります。
  • インサート部品により、パーツの強度と耐久性が強化されます。

コスト削減

二色成形金型の製造は複雑ですが、継続的に発生する、何千ものパーツの組み立てや接着の工程を省くことができるため、コスト削減に繋がります。二色成形パーツの製造には様々な方法がありますが、ニーズ(製品化までの時間、全生産量、製品・形状変更の可能性)に合わせて選択することで、最も効率的な方法を決定できるようになります。

orange overmold part

インサート成形なら、このドローンのプロペラのような樹脂部品に金属性のインサートナットなどを簡単に組み込むことができます。

利用の範囲

二色成形は、消費者向けの製品から自動車部品や電気部品に至るまで、産業界で広く使用されていますが、特に医療とヘルスケア分野での利用に適しています。体内外で使用されるデバイスは、難度の高い機能を備えつつ、厳しい要件を満たすため、消毒用スチームなどの熱に耐え、化学物質にさらされても影響を受けず、さらにFDA(アメリカ食品医薬品局)、USP Class VI(アメリカ薬局方クラス6)、ISO 10993、生体適合性などの各規格に適合する必要があります。通常、パーツを組み合わると継ぎ目や隙間が発生してします。医療関連部品では安全衛生上、この継ぎ目の無いことが望まれますが、二色成形は最もマッチした製法と言えます。
その他にも、以下に示すように、二色成形を使用する多くの理由があります。

  • 最も一般的な理由は、装着性とグリップ性です。ほとんどの場合、柔らかいエラストマーを硬い一次側部品に成形することで、ハンドツールや器具に至るまで、様々な手で扱う製品に、安全で滑らないグリップ性が得られます。
  • 二次側成形樹脂にエラストマーを採用することが出来るため、シーリング、衝撃吸収、および振動減衰などの機能的な目的にも利用できます。 ・意匠的な用途では、一次側樹脂と二次側樹脂を対照的な色にすることで、 文字、ロゴ、またはその他のデザイン特性を施すことができます。
  • 二色成形により、パーツの表面の特性を変えることで、電気的、熱的、またはその他の異なる環境的性質の付与が可能となります。
  • また、二色成形を使用して、一次側部品を二次側成形樹脂で包み込んだり、封止など気密目的にも利用できます。

E-mail :customerservice@protolabs.co.jp 
TEL:0120-2610-25 または046-203-9100