Design Tip

ボスの設計と形成

辞書では「エンボス」を「浮き彫りにする」と定義していますが、ボスとはまさに表面から突起したフィーチャです。一般的に樹脂パーツの場合、ボスはネジ受けやネジのインサート、または他のパーツ上の整列ピンのロケータなど、組み立てを補強するために使用します。

ボスはその機能を果たすために十分な強度を必要とし、最小サイズがおのずと決まります。同時に、表面からボスが突起する箇所はパーツの肉厚が厚くなるため、パーツが冷めるとひけやボイド(空洞)が生じやすくなります。つまり、ボスにはその役割を果たす十分な大きさが必要ですが、同時に突起部分の表面にひけが発生するほど大きくしないようにしなければなりません。

Boss examples in design cube
図 1 (デザイン キューブ)

一般的なボスは、先が空いた円柱形状です。つまり、丸いリブです(図 1a)。通常の基準では、ボスの肉厚は突起する壁の 40 ~ 60%程度必要です。この基準より強度が必要な場合、肉厚を増やさずにボスを補強する方法を検討してください。ボスをガセットで囲んで、壁を補強するのが一般的です(図 1b)。

ボスが垂直壁に接している場合、壁に厚い部分ができないようにする必要があります。図 1c はその方法を示しています。同様に、ボスが垂直壁の近くに位置するとき、ボスと壁の空間を埋めて肉厚の厚い箇所を作らないようにします(図 1d )。このような場合、1 つ以上のリブでボスと壁をつなげるようにします(図 1e )。

当社の射出成形での金型を切削するプロセスでは、ボスの肉厚を標準の 40~60%よりも厚くする必要がある場合があります。当社の射出成形ではアルミ金型の構造によってボスの外径と内径を形成します。高さのあるボスの金型を加工する際、肉厚を薄くするために必要となる小径のカッターを使用できない場合があります。適切な肉厚を実現するために、ボスの高さを低くすることで小径のカッターを使用できるようにしていただくという対処方法があります。あるいは、ボスと対面する壁の表面に多少のひけが発生することを容認するという選択もあります。

当社の射出成形では、鉄のコアピンを使用してボスの内径を加工するという選択肢もあります。アルミ金型を削ってコアを作成する代わりに円柱状の鉄のピンを挿して穴を作成する方法です。鉄のピンはアルミよりも耐久性があり、特に小さめの穴の場合には、直径に対する高さの比が大きく取れるというメリットが生きてきます。デメリットは、少々のコストが加算されることと、円柱のコアピンの先端が水平な断面になるために、設計された穴形状とピッタリ同じにならない可能性があることです。

ボスを設計する場合、以下の 2 点も考慮していただく必要があります。まず前述のように、ボスは円形のリブです。したがって、あらゆるリブと同様に、パーツの取り出しを容易にするために壁(外壁/内壁とも)に抜き勾配を設ける必要があります。抜き勾配は、ボスの高さに応じて 0.5°から 3°の範囲で必要です。2点めとして、ボスは金型本体への非貫通穴で形成されるため、金型に樹脂を充填するときのガス抜きが必要となり、そのためにボスの縁にベント ピンを設置する必要があることがあります。ベント ピンは跡を残してしまいますが、これが無いと、縁にショートやガス焼けが発生してしまう可能性があります。

 

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