Case Study

テクノロジーと人への優しさを両立させた電子お灸

品質が求められる医療機器の製造を支える短納期射出成形

User’s Profile

吉村メディカル福祉株式会社

http://www.ymwc.co.jp/

2011年にメーカー出身の吉村一成氏が社会福祉事業の推進を目指して創業。創業時から、健康医療福祉機器の開発に着手し、関西広域連合の産学官連携の仕組みを活用して、カーボンヒーター、肌温度センサーを組み込んだスマートな医療機器「ながら灸」の開発に着手。現在は、ながら灸の拡販を推進するとともに、ながら灸の開発で培った技術をプラットフォームにして、更なる機器開発事業の展開を目指す。

課題
  • 製造性を検討すればするほど続く設計変更の収束
  • 試作の段階で量産品に使用する材料での機能試験の実現
  • 極めて限られた時間内の製造と納得できるコストの両立

 

解決
  • 成形性が分かる図解付きの見積りによるフィードバックで修正方針が明確化
  • 小規模量産にも活用できる射出成形サービスで、自社が指定する樹脂を使用
  • 3Dデータアップロード後数時間で得られる正確な見積りと確実な納期

 

ものづくりのプロであると同時に社会福祉士でもある吉村一成氏が代表取締役を務める吉村メディカル福祉株式会社は2011年に大阪で創業。同社が満を持して投入する新製品が、火を使わない、業界内最軽量の電子お灸「ながら灸」です。「即効感」、「肌に優しい」、「ウェアラブル」を実現しながら医療機器認証も獲得している「ながら灸」の開発は厳しいコストと納期との戦いでもありました。その成功に一役買ったのがプロトラブズの短納期射出成形サービスです。

 

図解付きの見積りからのフィードバックで設計の改善方針が明確に

メディカルや福祉分野のサービスを展開する吉村メディカル福祉株式会社ですが、創業者で代表取締役の吉村一成氏は実はメーカーの出身です。

吉村氏が社会福祉事業を目指しメーカーを退職したのは2009年。退職後に一年間、社会福祉士になるための勉強をしている間に「ながら灸」の開発のきっかけとなる出会いがありました。その後、吉村氏は自社商品として開発を行うことを決断します。

「実は、このような機器は他にも『健康機器』として世の中に存在しています。しかし、高価な上に効能が不明瞭なものが多いのも事実で、どうせやるなら本格的な医療機器として開発をしようと考えました」と吉村氏はその決断を語ります。また、その裏にはお父様をはじめとして、身近な人の健康面での苦労をどうにかしたい、という思いもありました。

 

同事業は、2012年6月におおさか地域創造ファンドの医療機器事業化の重点プロジェクトとして採択され、本格的な開発が始まります。翌2013年3月には、無事に試作一号機が完成し、次の中小企業庁のものづくり補助事業を使った量産設備開発の段階で、大きなハードルに遭遇します。

「金型メーカーと製造性を確認しながら、設計変更をすればするほど、設計の修正方向が分散していくのです。さらに先方は何とかして私どもの要望を取り入れようとするあまり、今度はコストがどんどん高くなり、最後には当初の3倍という、許容できないレベルになってしまいました」と吉村氏は振り返る。補助金の関係から8月15日までに製品が完成しなければならないのに、時間だけが過ぎていきます。そんな時に知ったのがプロトラブズの短納期射出成形サービスでした。

まず最初の驚きは、見積りシステム「ProtoQuote」に ありました。「見積りのスピードやその明確さに驚きまし たし、何度依頼してもコストがかかりません。3Dで問題 点を可視化して次に何をすればよいのかがはっきりとわ かります。そのため、設計がスピーディーに収束していっ たのです」と吉村氏は振り返ります。

 

今までは、希望を伝え、それに対して金型の設計者が 対応してくれるのですが、その度にコストがあがります。 逆にコストを下げるための具体的な製品設計をどうすれ ば良いのかは見えてきません。そこをProtoQuote見 積りでは、製造性も含めた情報を3Dで可視化すること ができ、さらにプロトラブズのカスタマーサービス担当 者とダイレクトに技術的な相談ができる点も吉村氏の問 題解決につながったわけです。

医療機器開発に不可欠な製品と同じ材料の使用

医療機器の開発においては、いかに最終製品となる量 産品と同じ材料で試作を進めていくことができるのかが 重要になってきます。確かに、3Dプリンターを使用して も、製品の形状の確認や機構の確認はできますが、実際 に金型を使った時の製造性までは検討できませんし、何 よりも医療機器としての認証を受ける際の試験が現状の 3Dプリンターではできないのが現実です。

 「プロトラブズはスピードに優れているだけでなく、素 材を選べるということもポイントでした。期限までに製品 を完成させるだけでなく、その機器で医療機器認証のた めの試験を受けなければなりません。最終製品と同じ耐 熱材料を使い、それ以外にも落下試験や、異常が起きた 時の対応など医療機器として厳しい審査を通らなければ なりません。形だけ成立すれば良いわけではないので す。つまり、試作には最終製品の品質が求められるので す。これを残り3ヶ月からのスタートで間に合ったのもプ ロトラブズのスピードがあったからだと思います」と吉村 氏は短納期射出成形のメリットを述べています。

限られた時間内の量産の実現と納得できるコストの両立

製品を組み上げる上で必要なパーツは一つではありません。そして、すべてのパーツを期間内に仕上がることが重要です。コストを抑えることができるのは必ずしもプロトラブズだけではありません。しかし、製造する時 のロットあたりの個数、また製造のキャパシティが十分なところを見つけることは簡単ではありません。

 「小規模な依頼先では、設計者や製造担当者の数が限 られていることが多く、どうしても製造がシーケンシャルになりがちです。しかも、弊社だけから受注しているわけではありません。特に期間が限られていると、どうやっても間に合わないという状況が起こってしまいます。しかし、プロトラブズの場合には、依頼したすべてのパーツが 同時並行で進められるので助かりました」と吉村氏は述べています。

「さらに、見積りの金額も、納期もプロトラブズの場合大変に明確で、しかも一度出した金額と納期は必ず守ってくれ、遅れることがないので安心できます」と、一度コミットしたことを守るプロトラブズのサービスの安心感を語ります。

最後に吉村氏は言います。
「ベンチャーはいきなり数を作ることができません。プロトラブズのように私たちの品質基準とスピードとコストの要求を満たしてくれるサービスはベンチャーにとって も必須のものではないかと思います」

検索されたキーワード ""