Case Study

次の成長力を成形する

オンデマンド射出成形で部品製造を加速する日本ソセー工業

小型真空脱泡撹拌機 ZEROMAZE(ゼロマゼ)

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User’s Profile

日本ソセー工業株式会社

 

本社   :名古屋市南区南野 1-99
設立   :1970年12 月7日
資本金  :1,500万円
代表者  :朝山 真輔
ジャンル :産業用機器
目的   :小ロット生産

課題

  • 開発と組み立てに特化する事業体制のため製造は外部委託する必要があった
  • 容器を固定する張り合わせパーツを手作業にて組み合わせていたため、省力化する必要があった
  • 必要個数は100個以下のため鉄製の本金型では採算が合わなかった

 

解決

  • プロトラブズを製造パートナーとして選択し成形パーツを製作
  • 一体成型にて耐久性と機能性を両立させる「二色成形」の手法を採用
  • 小ロット生産サービスを利用しコスト効率よく必要個数を入手

 

製品・製作パーツ概要日本ソセー様

  • 高粘度な二液性接着剤を真空脱泡して混ぜ合わせる小型撹拌機
  • 回転容器の固定パーツを二色成形で小ロット生産(1タイプ/90個)

 


大がかりなキッチンミキサーのようにも見えるこの製品。これは50年にわたる日本ソセー工業のノウハウが詰まった小型真空脱泡撹拌機ZEROMAZE(ゼロマゼ)。スイッチを入れると静かな音とともに透明なチャンバー内が真空となり、気泡ゼロの状態でさまざまな液体を混ぜ合わせることができます。通常は羽根が回転するところ、容器自体が回転するこの画期的な撹拌機を支えているのは、二色成形で作られた樹脂パーツ。耐久性と機能性が求められるこのパーツを小ロット生産で機敏に仕上げたのは、プロトラブズのオンデマンド製造サービスでした。

「このコスト効率はありがたい。鉄製の本金型ではやり直しなど到底考えられませんが、この程度であれば気軽に別案を試すこともできます」

「このコスト効率はありがたい。鉄製の本金型ではやり直しなど到底考えられませんが、この程度であれば気軽に別案を試すこともできます」

日本ソセー工業株式会社
技術部開発課 係長

森川議博 氏

産業用撹拌機開発、製造が悩み

名古屋にある日本ソセー工業は産業用の接着剤ディスペンサー製造で業界に知られる中堅メーカー。二液性接着剤や特殊な液体を均等に混ぜ合わせて定量注入および塗布するマシンを大小多彩に受注生産しています。

たとえば、自動車や家電の業界では封止(ポッティング)と呼ばれる作業に二液性の高機能接着剤が使用されますが、粘度が高く固まりやすい液体をうまく混ぜ合わせるのは至難 の業。混合した接着剤にもし気泡などが入り込めばそれは 即座に製品不良につながります。

日本ソセー工業は創業から50年近くこの分野で実績を重ね、大手メーカーの生産ラインに搬入される大型の精密撹拌注入機から研究室などで使われる小型の撹拌機まで広く提供してきました。

しかし、同社の悩みは製造。「開発と組み立ては自社に熟練技術とノウハウがありますが、パーツなどの製造はすべて協力会社です。弊社のようなリソース規模では製造まで自前でやる余力がありません」。代表取締役の朝山真輔氏は率直にそう打ち明けます。

射出成形サービス、「先生と生徒」

そこで事業戦略として、製造部分は他社に任せることを選択した同社。パーツの試作や小ロット生産ではプロトラブズのオンデマンド射出成形サービスを活用しています。

「プロトラブズの名前は以前から知っており、工業展示会の会場などでもよく見かけていました」と話すのは同社で設計開発を担当する森川議博氏。「そうそうたる企業の人たちがブースに集まっていたので、気にしてはいました」。

当時、森川氏は金型や射出成形など製造プロセスに関してはまったくの素人。しかし、必要にかられてプロトラブズとつきあうようになってから業者顔負けの知識を吸収するようになったと話します。「まるで先生と生徒です」と氏はプロトラブズとの関係を語ります。「成形部品や金型について、以前は業者のいうことを鵜呑みにするしか手段がなかったのですが、プロトラブズとつきあいはじめてから細かなところまでかなり詳しくなり ました。なぜかというと、プロトラブズの自動見積りでは、設計に無理があると『要設計変更』としてハッキリと提示してくれ、同時に価格にも反映されます。修正提案はしてくれるが、丸投げで反映はしない。そこが良いんです。プロトラブズのスタッフと 二人三脚になり、自分の手で勾配や厚肉の修正をするプロセスがあるので、どうしたらリスクのない成形品が作れるか、実体験としてそれを学べる。最高の先生です。」

旧モデル刷新、「二色成形」を採用

こうしたなか2017年、長年販売されてきた小型撹拌機の刷新プロジェクトが始まります。森川氏はそこでプロトラブズのサービスメリットを再認識しました。

同プロジェクトの課題のひとつは、真空チャンバー内で回転する容器を台座にしっかりと固定する三つの小さなパーツ。当初\はゴムの滑り止めを接着剤で貼り付けたのですが、抜き勾配のあるものにゴムを貼っても斜めのままなので解決せず、テスト中に容器がずれ、最後には脱落してしまいました。

この問題を解決するため森川氏とプロトラブズが選んだのは二色成形。本体パーツにさらにもうひとつの樹脂層を追加して、特殊な機能性を生みだす手法です。

通常より難しいこの要件に対しプロトラブズは、強度のあるABSPCと柔軟で摩擦力のあるエラステールという2つの樹脂を組み合わせて対応。耐久性とグリップ力があるホルダーパーツを完成させました。「期待通りの仕上がりです」と森川氏はその品質に満足の表情。

また、コストに関しても、「通常の1/4ほどに抑えることができた」と話します。「100個以内の部品製造の場合、このコスト効率はありがたい。本金型ではやり直しなど到底考えられませんが、この程度であれば気軽に別案を試すこともできます」。

次の50年へ、成長戦略としての製造パートナー

2019年7月、旧モデルを刷新した小型真空脱泡撹拌機 ZEROMAZE(ゼロマゼ)は完成。ライトユーザー向けの製品 ラインとして市場投入されました。大気が存在しない完全な 真空状態で接着剤や高粘度液を撹拌できるため、建設現場や各種メーカーの研究室などでの需要が見込まれています。

いま右肩上がりで業績が伸びている日本ソセー工業。今後50年 に向けた成長戦略として製造パートナーとのコラボレーション 強化を掲げる朝山氏は、プロトラブズを「非常に頼りにしている」と話しています。

「これまで日本の製造業は自前主義でした」と氏は言います。「しかし、それではいまの時代のスピードに追いつきません。専門 性をもった企業同士のコラボレーションが不可欠です。その 意味でプロトラブズが提供するような製造サービスは絶対に必要。とくに中小企業には欠かせないものです。来年、わたしたちは創立50周年を迎えますが、これからの50年に向け、そう した協業によって製品に新しい価値を生みだし、お客様に満足を届け、さらに成長を続けていきたいと思います」。

「いまの時代のスピードに追いつくには専門性をもった企業同士のコラボレーションが不可欠です」  日本ソセー工業株式会社 代表取締役 朝山真輔氏(右)

「いまの時代のスピードに追いつくには専門性をもった企業同士のコラボレーションが不可欠です」  日本ソセー工業株式会社 代表取締役 朝山真輔氏(右)