Case Study

IoTによるビッグデータ時代を支える。

オンデマンド製造サービスの活用で新規開発を加速

フィールドデバイスからインタフェースモジュール、産業用パソコンまでIoTビッグデータ時代のネットワーク製品を生み出す株式会社インタフェース。
小型軽量エッジコンピュータの開発にオンデマンド製造サービスを活用。

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User’s Profile

株式会社インタフェース

http://www.interface.co.jp/

本社  : 広島市南区京橋町10-2
設立  : 1978年2月1日
資本金 : 2億4,940万円
代表者  代表取締役会長 國司健/代表取締役社長 妹尾年朗
ジャンル:産業用コンピュータ
目的  : 筐体の小ロット生産

名刺2枚ほどのサイズの白い筐体。まるで家電のようなその滑らかな外装には、射出成形で製作された樹脂パーツが用いられています。これは広島にある産業用コンピュータメーカー、株式会社インタフェースが先ごろ完成させた超小型エッジコンピュータ「SuperCD®」。さまざまな温度環境に対応、半屋外にも設置でき、24時間365日安定稼働します。工場から観測基地、グリーンハウス、ドローン、船舶まで、陸海空あらゆる場所に搭載・運用できるこの小さなコンピュータは、ビッグデータの高速処理が鍵を握るIoTソリューションの基礎デバイスとして活躍が期待されています。「SuperCD®」開発の最終段階で、同社のものづくりを加速させたのは、プロトラブズのオンデマンド製造サービスでした。


「イニシャルコストを下げることができるので、多品種少量生産に最適なサービスです」
株式会社インタフェース
開発部機構開発課副主任 赤井悠子 氏

軽量化、意匠性という課題、射出成形という解

製造業のみならず交通、流通、医療など、社会や日々の暮らしにデジタル革新をもたらしている IoT。広島にある従業員270 名ほどの電子機器メーカー、株式会社インタフェースはこの IoT の進展を視野に入れた産業用パソコンの開発で右肩上がりの成長を続けています。

センサーが生み出す膨大なデータを AIとの連携で有効情報に変え、クラウド経由で自在に活用していくIoT ソリューションには、フィールドデバイス、ゲートウェイ、サーバーといったさまざまなネットワーク機器が必要とされますが、同社は独自体制でそうしたデバイスを開発し、顧客企業から高い信頼を得ています。なかでもとくに注目されているのがエッジコンピュータ。機器から送られてくる大量のデータをクラウドに集約させるかわりに、このデバイスを用い現場近くで一次処理して送ることで、データセンターの負荷やネットワークコストの低減に役立つといわれています。

2015 年、同社では小型軽量化を求める顧客の声に応え、このエッジコンピュータの新規開発プロジェクトがスタートしました。「ディスプレイの後ろに取り付けられる重さとサイズ、というのがお客様の要件のひとつでした」と話すのは同社開発部で筐体設計を担当する赤井悠子氏。しかし、この新型モデルの外装を任された赤井氏は、普段以上の難しさを感じたといいます。というのも、その開発では軽量化のほか意匠性の高いデザインが求められており、外装設計に板金ではなく射出成形が必須だったからです。

産業機器をメインとする同社の開発では従来、筐体の外装は板金で製作することが多く、射出成形は一部の製品を除いてほとんど行われていませんでした。そのため、金型に関してノウハウを有したエンジニアが少なく、失敗しないための工夫を自分で見つけ出す必要がありました。「板金と樹脂では設計の難易度がかなり異なります。板金は基本的に切る・曲げるなど加工方法がある程度限定されますが、樹脂は自由度が高く、そのぶん難しさも増します」と赤井氏は話します。

新人の設計者でも安心、射出成形特有の製造の要所を細やかにサポート

そんなとき紹介を受けたのが、プロトラブズの射出成形サービスでした。会社の上司が展示会でプロトラブズのことを知り、小さな部品で試したところ、仕上がり、コスト、納期が満足のいくものだったといいます。

赤井氏はさっそく外装パーツの設計データをプロトラブズの見積りサイトにアップロードします。そこでは自動見積りや製造性診断が提供されていました。「とにかくまずデータを送って、問題点を潰していこうという方針でした」と赤井氏は振り返ります。通常、金型製作では、設計モデルの製造性を検討しながら修正していくというようなやり方は、あまり行われていませんが、プロトラブズの場合、顧客側の設計者はプロトラブズの担当営業やエンジニアの支援を直接受けながら課題を潰していけるため、成形後の予期せぬ手戻りを回避することができます。「抜き勾配」「アンダーカット」「置き駒」といった金型特有の知識が求められる射出成形。赤井氏にとっては大きなチャレンジでしたが、プロトラブズとのやりとりでノウハウを吸収し、仕事は円滑に進みました。

「現状のモデルのどこにどんな問題があり、どんな修正をすればいいか、電話やリモート共有で丁寧に教えてもらえるので、新人のエンジニアでも安心です。設計以外にも耐熱性樹脂の選択などで、貴重なアドバイスをいただきました」。

「製造期間は従来の 1/2 ほどに短縮でき、コスト面でも他社と比べて金型費を かなり抑えることができました。」(右がプロトラブズにて製作した筐体パーツ)

「製造期間は従来の 1/2 ほどに短縮でき、コスト面でも他社と比べて金型費を かなり抑えることができました。」(右がプロトラブズにて製作した筐体パーツ)

「電話やリモート共有で課題を丁寧に指摘してもらえるので、新人エンジニアで も安心して活用できるサービスです。」と社内からの評価も高い。(右:赤井氏  左:経営管理部 清水光彦氏)

「電話やリモート共有で課題を丁寧に指摘してもらえるので、新人エンジニアで も安心して活用できるサービスです。」と社内からの評価も高い。(右:赤井氏  左:経営管理部 清水光彦氏)

優れた寸法精度、製造期間は従来の1/2にイニシャルコストも抑制

2017 年、外装パーツに耐熱性樹脂を用いた「SuperCD®」は、計画通り完成しました。今回の仕事を通じて赤井氏は、プロトラブズのサービスのメリットを実感したと話します。

「今回の製品ではオフィス家電となじむデザイン性にとくにこだわりましたが、高い寸法精度でそれに応えてくれました。製造期間は従来の 1/2 ほどに短縮でき、コスト面でも他社と比べて金型費をかなり抑えることができました。当社の製品は、受注開発、小ロット生産が多いのですが、プロトラブズのサービスを使うとイニシャルコストを下げることができます。多品種少量生産に最適なサービスだと思いました」。

実際にその後、開発部ではプロトラブズへの射出成形の依頼が増えており、これは試作や小ロット生産に迅速に対応する同社のサービスが評価されたしるしだといえるでしょう。

いま産業界では AI の第 3 次ブームが始まり、多くの企業がデータの価値を再認識しはじめています。製造業以外でも農業や都市計画などでビッグデータの活用がはじまり、それを支えるエッジ端末の需要が高まっています。

「開発部はこれからもっと忙しくなっていくでしょう」と赤井氏は言います。「そんなとき、一番頼りにしたい製造パートナーがプロトラブズです」。