Case Study

AWE Tuning 社における パフォーマンス重視の設計を 短納期射出成形が加速

樹脂の専門家ではない私たちにとっても、プロトラブズの見積りで得られるフィードバックは図解付きで、どこをどのように変更すべきか、正確にわかります。


User’s Profile

AWE Tuning 社

https://www.awe-tuning.com/

創 立 : 1991年
事業内容 : 自動車アフターマーケット部品の製造販売

※本資料は2012年に米プロトラブズにて編集、制作されたものです


独創的なソリューションを提供するAWE Tuning 社。ペンシルベニア州ウィローグローブに本拠地を置く同社は、1991年より欧州車向けにパフォーマンス向上機能の開発、製造、販売を行っています。当初はフォルクスワーゲンのパフォーマンスチューニングを中心に行っていました(設立時の社名Air Water Enterprisesは、フォルクスワーゲンエンジンの2つの冷却方式、空冷と水冷に由来)。現在は、アウディやポルシェ向けにもパフォーマンスの向上を図る製品を提供し、週ベースで世界中の700を超える卸売客にサービスを提供しています。

AWE Tuning 社におけるパフォーマンス重視の設計を短納期射出成形が加速

まるで工場出荷時から取り付けてあったかのようなターボブースト計。そのスタイルは、質感やイルミネーションの色に至るまでダッシュボードに完全に溶け込んでいます。このブースト計は、ダッシュボードエアベントを覆っているグリルの中央に取り付けられています。ベントもブースト計もきちんと機能していますが、これは決して工場で取り付けられたものではありません。 

独創的なソリューションを必要に応じたロットで提供

AWE Tuning社のエンジニアリング担当ディレクター、クリス・ドラリー氏は、次のように述べています。「現行のインストルメントクラスターには、ゲージを追加するスペースはまったくありません。ハンドルに付いているポッドにブースト計を追加することは可能かもしれませんが、そうするとダッシュボードに取り付けられているほかのケージが見えなくなってしまいます。以前は、Aピラーにゲージを取り付けることができましたが、今はそこにはエアバッグが入っています。とは言え、ターボ車の良さを最大限に引き出すには、パワーバンドを外さないようにするためのブースト計が必要であり、それを見える位置に装備する必要があります。そこでベントに取り付けたというのは、まさに的を得ていると言えるでしょう。」

「重要なのは、パフォーマンスです。ですが、当社のお客様はフィット感や外観に強いこだわりをお持ちです。たとえば、ベントに取り付けるゲージを挙げてみても、いろいろな車を対象に提供しています。工場で生産された元々のパーツを改良したものもあれば、加工したものもあります。どちらも射出成形しています。近々、別の射出成形モデルも追加する予定です。これらは人気の製品ですが、販売数は千単位で、数万単位ではありません。従来の射出成形では、コストを埋め合わせるのに数万単位の販売が必要です。プロトラブズによる短納期射出成形サービスがなければ、新しいモデルを製品ラインに追加するための試作は、非常に困難なものになっていたでしょう」とドラリー氏は述べています。

「新車モデルにブースト計を追加する場合、調査から始めます。ベントアセンブリーの最重要部を取り出してから、Microscribe CMMのデジタイジングアームを使用してベントグリルインサートをリバースエンジニアリングします。そしてロボットアームがパーツ上の基準点を記録して、コンピュータで3D画像を作成します。そのモデルをSolidWorks CADシステムにインポートして、ゲージを取り付けるための修正を行ってから、その3D CADモデルをプロトラブズのWEBサイトにアップロードします。」

 

自動見積りシステムを射出成形のガイドに活用

「プロトラブズのオンラインの見積りシステムでは射出成形の試作の価格と、提出した設計の製造性解析がその日のうちに分かります。当社には非常に優秀なエンジニアのスタッフが数名おり、その知識はエレクトロニクスからメタルまであらゆる分野に及んでいますが、樹脂の専門家ではないので、ProtoQuoteシステムで得られるフィードバックはとても役に立っています。フィードバックは図解付きで、わかりやすくなっています。肉厚や抜き勾配を変更しなければならない場合、どこをどのように変更すべきか、正確にわかります。」 

ブースト計を見やすい位置に装備するために、設計の試行錯誤を経て完成した最終パーツ

ブースト計を見やすい位置に装備するために、設計の試行錯誤を経て完成した最終パーツ

「プロトラブズを利用し始めた当初は、設計をかなり変更しなければなりませんでした。今では、多くのことを学んだので、あまり変更をしなくて済んでいます。これまでに一緒に仕事した企業には、当社のパーツの設計を信頼しきっていたために、間違いがあったにもかかわらず、注文どおりのものを納品してきたところもあります。また、かなり薄肉なパーツを設計したときには、金型製作者からは製造可能だという回答をもらったのに、結局はパーツを製作できなかったこともありました。ProtoQuoteシステムでは、最終モデルを承認する前の段階で、そのような問題を発見できます。」

 「短納期射出成形の一番のメリットは、試作であっても、生産であっても安価である点です。最初の試作前にProtoQuoteによる成形性解析が出されます。試作品は短納期で届けてくれるうえに、料金も手頃で、細かい機能試験に最適です。プロトラブズによるパーツ製作の標準納期は10日であり、当社のニーズには十分な速さですが、必要に応じて、わずか3日での対応も可能だというのは嬉しいことです。機能試験で変更が必要であるとわかれば、新しい試作品を迅速かつ安価に手に入れることが可能です。」

試作から小ロット生産への移行もスムーズに

「試作品が完成すると、すぐに生産に取り掛かることができます。短納期の射出成形がなかった頃は、コストがかさむ切削加工でパーツを製作するか、鋼鉄製射出金型を製作するかの選択肢しかありませんでした。金型製作は、最初のパーツが完成してもいないのに、とてもコストがかかりました。今の射出成形は、手頃な価格であり、必要に応じて適切な大きさのロットでパーツを製造することができます。」

ドラリー氏はこう語りました。「当社は、引き続き製品ラインを拡大していく予定です。製品に最適なものなら、どんな材料でも工法でも使用していきますが、最近では、まず射出成形を検討するようにしています。」